初めての畳張り替えも安心!和室マスター直人のノウハウblog

目まぐるしい現代生活に古き良きものへのなつかしさ

2018年03月16日

マンション建設が始まる以前の住宅は和風建築が主だったので、部屋の床には畳、部屋の区切りには障子や唐紙、天井には柾目板が張られていました。更に、費用をかけて床の間を設けて生け花を飾ったり、掛け軸を垂らし、生け花や掛け軸を時折り交換して季節感を楽しむ気持ちの人もいました。

当時はそれが心の癒しになっていたようです。しかしながら、こうした素材は時の経過に連れて変色や汚れ、あるいは、破損を生じやすいため、いつまでもきれいにして使い続けるには張替えや取り替え等の手間暇がかかります。

当時は家庭内には炊事、洗濯、掃除等、主婦の担当する重労働家事が多かったので、誰もが手間のかかる家事を減らしたいと考えていました。そこで、首都圏などで家電製品が一気に家庭に普及しだしたタイミングに合わせて住宅が戸建てからマンション建築へ変わりだした時期に洋間が取り入れられました。

洋間は部屋の維持に手間暇がかからず、使い勝手の良さが国民に受け入れられてきたようです。最近の住宅建築ではマンションだけでなく、戸建てでも殆どが洋間風に仕立てることが常識のようになっています。このように生活全体に洋風化が進むにつれて和室文化の代表格だった風習、中でも、生け花を愛でたり、お茶を嗜む風習が家庭の日常生活から消えかけています。

ところが、こうした和室文化は姿を替えても国民の心にしっかり受け継がれているようです。目まぐるしい日常の仕事や生活に追われていると心の拠り所を見失いがちとなりますが、生け花やお茶を楽しむイベントが開催されると人気を博しています。最近の若者でさえも静かに佇める和室の癒し感を求めているようです。

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